夜間飛行

アラサー女のオタク生活記録

舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』感想 キラキラの魔法界が見えた

こんにちは!まこです

だいぶご無沙汰しておりました。

今年も社会情勢からあまり観劇の機会に恵まれず、なんと11か月ぶりに現地で舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』見てきました。

 

専用劇場となったACTシアターの入り口

当日のキャスト表がおしゃれ

 

写真にもあるように10/5のソワレ(石丸幹二さん回)でした。

チケットを取ったのがGW頃だったので、ちょうど全国旅行割の適用前になってしまったことは少し悲しかったですが、久しぶりの遠征自体は本当に本当に楽しかったです。

ついでに久しぶりに友人と食事にも行けて幸せでした。

 

以下ネタバレ含んだ感想書きますのでご注意を。

原作については呪いの子は未読、それ以前の本編の方は読んでいます。

 

公式サイト

www.harrypotter-stage.jp

全体の感想

テンポのいい歴史改変系ストーリーとキラキラ輝く魔法界の演出がとっても合っていて、気持ちのいい舞台でした。

 

あらすじ(公式サイトより)

ハリー、ロン、ハーマイオニーが魔法界を救ってから19年後、かつての暗闇の世を思わせる不穏な事件があいつぎ、人々を不安にさせていた。

魔法省で働くハリー・ポッターはいまや三人の子の父親。

今年ホグワーツ魔法魔術学校に入学する次男のアルバスは、英雄の家に生まれた自分の運命にあらがうように、父親に反抗的な態度を取る。

幼い頃に両親を亡くしたハリーは、父親としてうまくふるまえず、関係を修復できずにいた。

そんな中、アルバスは魔法学校の入学式に向かうホグワーツ特急の車内で、偶然一人の少年と出会う。

彼は、父ハリーと犬猿の仲であるドラコ・マルフォイの息子、スコーピウスだった!

二人の出会いが引き金となり、暗闇による支配が、加速していく・・・。 

 

まず、どの瞬間を切り取っても舞台上に魔法を感じられたのが最高でした。

本や映画で見たいつもの魔法とか、魔法のかけられた隠し扉を開く謎解きだとか、ディメンターや守護霊の獣たちが実際に目の前に現れるのに驚きっぱなしでした。

ばちばちにプロジェクションマッピングを投影しまくるわけでも、上下移動が激しいセット転換が超頻繁にあるわけでもなく、本当にそこに実感として「魔法がある」ように見せてくれるのが天才すぎた。手をかざした瞬間ランプがともったり、本がきれいに整列したり、細かいところまで気を配られてたと思います。

ストーリーもすごくよくて、呪いの子未読でもしっかりとやりたいことや示したい内容が伝わってきました

正直最初の入学後数年間の説明を早口でがーっとやってる辺りは退屈を感じましたが、その後の展開が丁寧だったので全体でみれば満足です。

特に数回目のタイムターナーでの巻き戻りの時、悪に染まった世界で交わしたスネイプ先生との会話が心にきて……どんな世界でどんな道を歩んできても、必ず味方になってくれる漢・スネイプには頭が下がります。

タイムターナーの再発見とドラコ・ハリーの若い息子たちが起こしたちょっとした騒動が、過去と今の世界を繋ぎ、ハリーポッターはもう一度世界と自分の家族を救った。そんなお話でした。

原作は、完結までの知識はあるに越したことはないけれど、アズガバンと炎のゴブレットさえ履修しておけば、あとは舞台上で説明されたり雰囲気を感じ取れば乗り切れると思いました。

 

キャラクターについて

ハリー・ロン・ハーマイオニー・ドラコ・ジニー

前作のメインメンバーたち。

全員外見は間違いなく日本人なのに、一瞬の違和感もなく役柄にはまるのがすごい。俳優ってすごい。

ハリーは石丸さんの貫禄も相まって、最初の印象は本当に頑固おやじ!って感じでした。全然息子の話聞いてないし見当違いのフォローするしで、前作ではこんな嫌なやつだったか??って首をかしげる部分もなくはないけれど、ダンブルドアの絵に執着したり、それを見抜かれたり、ドラコと子供っぽく喧嘩したりと、ハリーなりに色々と思い悩むことはあるんだろうな、と今の態度についての納得はできました。(でももうちょっと柔軟な対応できたでしょ!?)

最終盤まで、本作の主人公はアルバスとスコーピウスでは?とずっと思ってましたが、カーテンコールまで終えるとやっぱり全部を束ねてくれるのはハリーなんだな、とすとんと落ちました。世界一の魔法使いは伊達じゃないや!

ロンとハーマイオニーは本当にいい夫婦で!やり直し世界で立ち位置が変わってもお互いを好き合ってるのいいな~~~~~めちゃ可愛い、末永くお幸せに!!!

ロンのお芝居がほんとコミカルで大好きで、要所要所でキスで力押しするぞ!なところもよかったです。結婚してない世界でも、お互い背中を預けてディメンターに立ち向かう姿は凛々しすぎる。

ドラコは思ってたより友好的だし自分の息子のこともしっかり愛してくれてるのがよかったな。父親違いって噂で一番傷つくのは自分だろうに、ぶれずに亡き妻と息子を大事に想う精神がイケメンすぎました。最後の最後、切り札を出してくれるのがマルフォイっぽい。

ジニーは本当にいい奥さん、ハリーはいい人をお嫁にもらったね……!こんな人が隣にいてくれたらめちゃ落ち着きそう。今回あまり話に出てこなかったもう二人の子供の話とか聞きたかったです。しっかり魔法も人間力も強いのがいい。

 

アルバス・スコーピウス・ローズ

呪いの子に対する前知識ほぼゼロで観劇したので、ナニコレハリーよりアルバスが主人公じゃん!!!と思って休憩中パンフレット見まくってました。

劣等感の塊のアルバスと、少し違った感性のスコーピウスと、二人を心配しつつも友人になってくれるローズ。

スコーピウス一番好き!!!!!!えっドラコの息子が、いつか友達を作るためにポケットにお菓子を常備しておくような可愛い情緒の子でいいのか……!?

そんな人見知りなのに、最初はローズ、次は目の前で消えてしまったアルバスを助けるために、闇に染まったふりをしてアンブリッジやその他役人の前に出てこれる度胸に花丸あげちゃう。きっと、しっかり冷酷な表情を作ればマルフォイ家のそれになるんだろうな。ちょっとオタク心くすぐり過ぎる存在で、舞台上の彼から目が離せなかったです。

ローズのこともアルバスのことも性別関係なく好きなのかなと感じたんだけど違うか、違ったらすみません。アルバスとの関係性を問われて、「友達」じゃなくて「大切な人」って言葉選びが出来るところが好き。

アルバスはもう本当に悩める若者、ザ若者感が出ててすごくよかったです。

デルフィーたちがセドリックを取り戻す嘆願をしに来たのを偶然聞いて、もしかしたら自分が活躍できる瞬間があるかも、いや自分がやらないと、自分がやるべき!みたいな勝手な論調で進んでいくのめちゃティーンエイジャー。

それでも、絶体絶命に陥った時、どうやったら窮地から脱することができるか考える力と度胸があるのは、やっぱりハリーの息子なんだなと。そしてそんな時、傍には友人たちがいてくれるんだな。後半の成長っぷりが心に沁みました。

ローズは動きがとにかく派手で、序盤の汽車の中で二人の間をローブを翻して駆け回るところとか小さいのに存在感がある!とびっくりしました。他二人より登場シーンは少ないものの、自分のタイムリープのせいでローズの存在が消えたことに気づいたときのアルバススコーピウスの悲しみがよくわかるいい子でした。

 

闇の帝王のあれこれ

デルフィーはまず手足が長くて美人さん!声もスタイルも舞台映えして凄い。

アルバスが気になるそぶりを見せ始めたあたりからおや……と思い、色々判明してなるほどねとなりました。やっぱり時間を戻すことは禁忌にしないと(感想)

ヴォルデモー(そういえばなんで最後のト消えてるんでしょう?)も白い爬虫類顔の再限度が高すぎて、こんなん隣通って行ったら絶対心臓止まるって。

スネイプ先生はもう言葉にならない、もともとスネイプ先生のねじ曲がった純愛が大好きで大好きでたまらないのに、今回また形を変えてお出しされて、息が出来なくなるかと思いましたし普通に泣きました。タイムリープものって、現代では死んでしまっている人に出会ったときどう対処するかも醍醐味だと思うんですけど、結末を知ってもなお自らの矜持を貫く姿勢、スリザリンに100点あげたい

 

それ以外のみなさま

マートル!! いやこれ見に行った方全員そう感じたと思うんですけど原作と映画でのイメージ再現率100%でびっっくりしました!!! 動きも奇怪でしなやかで声の張り方も想像通りだしどうなってる……!? 何年たってもマートルはマートルのままなんですね。大好き。

そのほかマグゴナガル先生とアンブリッジが兼役なの、初見で演じ分けの凄さにぞっとしたし、モブ学生たちがそれぞれに個性あって生きてる感あって素敵だし、どこも目移りするくらい魅力がいっぱいのキャラクターたちでした。

 

演出や舞台設計について

まずさっきも触れましたけど魔法演出がすごい

例えば、暗い部屋のシーンでランプに手をかざすと火が灯る仕掛け、までは普通の人でも思いつくとおもうんですけど、同じタイミングで舞台上ではその人ににスポットライトが当たるんです。シーンによってランプだったり暖炉だったりと物は違うんですけど、繰り返しこの表現がされることで舞台への引き込まれ方がどんどん深くなって、本当に魔法みたいで素敵でした。文字に起こすと普通のことに感じるかもしれないんですけど、一番印象に残ってます。

魔法での戦いのシーンは本当に杖の先から炎が飛び出しているように見えて、あれマジでどうなってるんですか???かろうじてワイヤー?のようなものが見えたのはラスト戦だけだったような……!

セット移動も手が込んでて、長いマントを羽織った黒子が押して移動し、照明がつく瞬間にばさっとマントを翻してまるで今そこに現れましたよ!って感じさせてくれるの!ほぼ全ての移動の際徹底して行ってくれるから、実際は暗がりのなかの移動を見てたはずなのに、パッと魔法で動かしたみたいに感じさせてくれるんです。

客席の真上から超長い布を身にまとったディメンターが数人舞い降りてきたり、暖炉を通って移動するシーンでは本当に一瞬で現れたみたいに見えたり、電話ボックス移動やポリジュース薬の変身シーンとか好きな演出あげればキリがないくらい、随所に力が入っていると思いました。

本物の水を利用した湖のシーンも凄かったです。

あれどうなってるんですかね?手前に深めの水槽がある??襲撃とそれを回避するシーンは事前撮影???全然違和感なく見てました。衣装チェンジと違って濡れたウィッグとか化粧とか直すの大変だろうにマジの水使うんだ……!!って他人事なのにめちゃ心配してました。

 

その他

数か月間のロングラン公演だけあって、会場内はロビーや階段に寮ごとの旗が掲げられてたり、駅前から会場までの道のりにもハリーポッター的な装飾がされてたりととっても豪華でした。

物販はパンフレットだけほしい私のような人向けに専用窓口を設けてくれていたので、10秒も待たずに買えました。

座席やトイレ周りはACTシアターなのでそこそこ。

座席位置はS列のセンター近くで、演出はばっちり見えましたが、表情が分かりずらいタイミングもあったので、気になる方はオペラグラスあった方がいい距離感だと思います。

公演数も関係者の人数も多く、またこのご時世ですので、何度か中止になった回もありました。遠征民としてはちょっと賭けなところもありますが、それを踏まえての現地ですのでしょうがない。

ただ休憩含め上演時間3:40はさすがに長かったですね~~!終わったころにはお尻が痛くて痛くて……!全国立海かよ

でも調べたら、本来は2公演6時間のものを1つにまとめた形になっているとのことなので、長時間はしょうがないのかと思いつつも長すぎて体力を使い果たし、ホテルに帰って速攻寝ました。

 

結論、私は大満足の観劇でした!

まだまだ公演は続くそうなので、別の遠征と一緒に都合をつけて、ダブルキャストのまだ見ていない方も入りたいな~~とうずうずしてます。

 

 

今後は、この翌日に見てきたアルキメデスの大戦と、完走したペルソナ5舞台の感想を書きたいと思います。1泊して2公演見られるとお得感があってうれしいです。

来年は特にスパイファミリーが楽しみですね!!!!!!!初の帝劇主演!!!!!おめでとうございます!!!!!!!!!

ではまた!